ナイトワークのホストやキャストの収入の内訳で、年々と増えているのが「投げ銭」です。
ここでの「投げ銭」は、ライブ配信などで、デジタルマネーやポイントが贈られたり、デジタルアイテムをプレゼントしてもらう行為など全般を指します。
「投げ銭」は、ファンにとっては推しを応援したい気持ちを表すクラウドファンディング的な金銭支援です。
キャストのライブ配信での収益はコロナ禍で増加し、今やすっかり定着しています。
売れっ子から新人まで大きな収益となっており、中には1年間に受け取った投げ銭額が1億円に達するといった強者もいるほど。
もはや、1つの重要な業務となっているといえるでしょう。

投げ銭もらったら確定申告が必要!?
投げ銭と税金の区分
「投げ銭」とはいうものの、リアルに現金が投げてもらえるわけではありません。
ライブ配信といったネット上で、デジタルマネーやポイントが贈られたり、デジタルアイテムがプレゼントされたりすることが「投げ銭」と呼ばれています。
この「投げ銭」、税金の面から見た場合にどのような扱いとなるのでしょうか。
「投げ銭」というシステムのイメージから、プレゼントと同じく贈与税の対象なのではないかと感じる方が多いようです。しかし、投げ銭は贈与税の対象ではありません。贈与税が課されるのは、個人(受益者)が個人(贈与者)から「無償で」財産を贈られる場合です。
つまり、何もしなくてもプレゼントしてもらえることが前提となるわけです。
投げ銭は、ライブ配信などのパフォーマンスに対する“対価”として支払われていると判断されます。
贈与にあたるプレゼントではなく、チップと同じ所得にあたるとされるのです。
投げ銭は、所得区分としては、事業所得もしくは雑所得ということになります。
どちらなのかによって基礎控除が変わります。
平たく説明すると、ライブ配信などを本業の事業で行なっている場合は事業所得、本業が別にあり副業でライブ配信をしている場合は雑所得とするのが一般的です。
副業であっても、活動規模や事業としての体裁が整っている場合には、営利目的と判断されるため事業所得とする場合もありますので、一概にはいえません。
ホストやキャバクラ嬢の場合は、本業に関わる事業でライブ配信をしているので、投げ銭は本業である事業の収益に含まれるものとして、事業所得として扱われます。
事業所得の場合は、事業全体の所得に含まれますので、申告方法、事業所得総額に応じた基礎控除と税率が適用されます。
ちなみに副業としてライブ配信をしている場合、年間の本職以外の所得が20万円を超える場合に申告が必要となります。
事業所得、雑所得、いずれの場合も1月1日から12月31日までの1年間で区切り、翌年に確定申告を行います。
投げ銭の必要経費
投げ銭の確定申告で盲点となりやすいのが「必要経費」です。きちんと経費として認められるものを計算して、確定申請することで、節税することができます。
経費に参入できるものの一例
・撮影用のパソコン
・ライト
・マイク
・スタンド
・動画用カメラ
・撮影時のレンタルスタジオ代
・撮影場所までの交通費
・配信のために購入したグッズなど
・当日の食事や飲み物など
・スマホ(ライブ配信に使用した分のみ経費として算入可能)
などは撮影機材として経費扱いにすることができます。
10万円未満であれば消耗品費、10万円以上であれば器具備品として扱われます。
また、30万円以上の高価なカメラを買ったような場合には、法廷耐用年数に応じて複数年に渡って減価償却をすることができます。
その他、ライブ配信を行うために借りた場所代は会議費として、撮影場所までの交通費は旅費交通費として、配信のために購入したグッズなどは消耗費として、当日の食事代は飲食代として計上することができます。
当然ですが、ライブ配信に使用した分のみしか経費扱いとすることはできません。
過度に多額の経費が計上されていると、申告後の調査が入る場合がありますので注意しましょう。
経費計上のために、領収書やレシートなどはきちんと保管するようにしましょう。
確定申告後が終わっても領収書やレシートを捨ててしまってはいけません。白色申告で5年間、青色申告で7年間の保管が義務となっています。

納税をしなかった場合のペナルティは!?
投げ銭を所得として申告せずに放置してしまうと、延滞税や無申告加算税といったペナルティが発生する場合があります。
税務調査は、基本的には過去3年、無申告状態の場合は過去5年に遡って調査がなされます。
ユーチューバーやライバーなどの活動が盛んになるにつれて、税務署の投げ銭に対するチェックも厳しくなりつつあります。
SNSなどを税務署はチェックしており、ネット上でおおよその収益が分かるため、無申告が比較的発覚しやすい職種ともなっています。
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