法定相続人って誰のこと!? 法定相続人以外は遺産をもらえないの!?【シリーズ相続税②】

相続税シリーズ「相続税について」

第2回は「法定相続人」についてお話ししていきます。

一般的に相続において最も気になるポイントは、「誰が」「どれだけ」相続するのか? というところでしょう。

相続する権利を持つ人のことを「法定相続人」といいます。

法定相続人が、どれだけのものを相続できるのかは、どのような立場の人が法定相続人として存在するのかによって変わります。

これは民法によって決められています。


法定相続人とは誰のこと?

法定相続人となるのは誰!?

【配偶者】

第一に相続人となるのは、亡くなった方の夫や妻、つまり配偶者です。

配偶者が存在する場合には、常に相続人となります。

配偶者であると判断されるのは、法律上の婚姻関係にあることが必須となります。

いわゆる内縁関係や事実婚における配偶者は、法定相続人とは認められません。

婚姻期間には制限がありません。

婚姻届が受理されたその日に亡くなったとしても、正式な法定相続人となります。

離婚調停中であっても、法的に婚姻関係がある状態であれば、相続人となります。

【血族】

配偶者の他の相続人は、血族相続人と呼ばれる亡くなった人と近い血族です。

血族は必ず法定相続人になることができるわけではなく、亡くなった方との関係により優先順位があります。

血族とは、血縁関係のある人、または養子縁組によって法的に血縁関係と同等とみなされる人を指します。

尚、養子縁組が関わる場合には、相続税や代襲相続の条件が変わりますので、別の回に改めてご説明いたします。

なお、下記のように親等が決められています。ただし、「親等=相続の優先順位」ではありません。

  • 1親等:父母・子
  • 2親等:祖父母・孫・兄弟姉妹
  • 3親等:曽祖父母、曾孫、甥・姪、おじ・おば(父母の兄弟姉妹)、
  • 4親等:いとこ(おじ・おばの子)、高祖父母、玄孫、大甥・大姪、叔父祖父母(祖父母の兄弟姉妹)

【相続の優先順位】

●第1順位=子

第1順位は、子となります。

子は、いわゆる一般的な子供とされる、婚姻関係のある夫婦の間に生まれた実子=嫡出子だけではなく、養子、非嫡出子も含まれます。

非嫡出子の場合は認知されていることが条件となります。

すでに生まれている子だけではなく、胎児にも相続の権利が生じます。

しかし胎児の場合は出生することが相続の条件となります。

遺産分割協議、不動産登記など、実質的な相続手続きは出産後となります。

死産や堕胎などで出生が認められなかった場合には、もともと相続自体がされなかったものとして扱われます。

子がすでに亡くなっていない場合には、権利はその子の孫へ、孫がいない場合にはその孫のひ孫へと、直系で引き継がれます。

このように相続権が引き継がれることを代襲相続と言います。

代襲相続は、下位の順位の相続権利より優先されます。

つまり亡くなった人間の直系卑属の方が、亡くなった人間の親よりも優先順位が上位ということになります。

●第2順位=父母、祖父母などの直径尊属

第1順位に該当するものがいなかった場合、父母が相続人となります。

父母がいなかった場合、祖父母が法定相続人となります。

祖父母も他界している場合には、その上の祖祖父母というように遡ります。

●第3順位=兄弟姉妹

第1順位、第2順位がともにいない場合、兄弟姉妹といった傍系血族が相続人となります。兄弟姉妹が亡くなっている場合には、その兄弟姉妹の子である甥・姪が相続人となります。子や親の権利がそれぞれ直径へと代襲相続されるのに対して、兄弟姉妹からの代襲相続は一代限りとなり、甥・姪が亡くなっていた場合には、権利はそれ以上代襲されません。

各法定相続人が受け取れる財産は!?

誰がどれだけ相続するのか

民法では、法定相続人ごとの相続割合も決められています。

これを法定相続分といいます。

とはいえ、法定相続分通りに分けなければならないかというとそうではありません。

円満な相続のための目安と考えると良いでしょう。

ちなみに、遺言書がある場合は、遺言書に沿って相続分が決まります。

【ケース①】配偶者のみ(配偶者=1/1)

配偶者が全ての財産を相続するケースは、子、父母、兄弟姉妹などの法定相続人、さらに代襲相続人が全て存在しない場合となります。現実的にはほとんどないケースだと言えます。

【ケース②】配偶者+子(配偶者=1/2・子=1/2)

配偶者と子供がいる場合、配偶者が1/2を相続し、残りの1/2が子供の分となります。

子供が1人の場合はその全てとなりますが、複数の場合は、子供の分をその人数で割ることになります。

【ケース③】子のみ(子=1/1)

配偶者がなく、子供のみがいる場合、相続財産の全てを子が受け取ることとなります。

子の分を人数で頭割りします。

例えば、子が3人いる場合は、それぞれ1/3ずつとなります。

【ケース④】配偶者+親(配偶者=2/3・親=1/3)

子と子の代襲相続人がなく、配偶者と親がいる場合、配偶者が1/2を相続し、残りの1/2が親の分となります。

両親が揃っている場合には、親同士1/6ずつ相続します。

【ケース⑤】親のみ(親=1/1)

配偶者がおらず、子も、子の代襲相続人もなく、親のみがいる場合、相続財産の全てを親が受け取ることとなります。

両親が揃っている場合には、1/2ずつ相続します。

【ケース⑥】配偶者+兄弟姉妹(配偶者=3/4・兄弟姉妹=1/4)

子と親も、それぞれのの代襲相続人もなく、配偶者と兄弟姉妹がいる場合、配偶者が1/2を相続し、残りの1/4が兄弟姉妹の分となります。

兄弟姉妹の分を人数で頭割りします。

【ケース⑦】兄弟姉妹のみ(兄弟姉妹=1/1)

子と親も、それぞれのの代襲相続人もなく、配偶者もなく、兄弟姉妹のみがいる場合、兄弟姉妹が全ての財産を相続します。

兄弟姉妹の人数で頭割りをします。

法定相続人と法定相続の基本的な法則についてお話しいたしました。

相続には様々なケースバイケースがありますので、改めて別の回でご説明していきます。

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